好きな事だけをやるのは「逃げ」なのか

先日、かなり人生経験豊富な学生さんとお話をしていていました。最近就活をするにあたって「好きなことばっか?そんなのは逃げだよ。」「世の中甘くないよ。」「どんどん視野が狭くなるよ。」などと、周囲の反対にあっている模様。果たして世の中厳しいのか?!を、私なりの観点で書き綴りたいと思います。

Fruit Flower Park, Hamamatsu
Fruit Flower Park, Hamamatsu

サラリーマンを10年間やった私が思うこと


相談者の方は、今までこそ好きな事ばかりを熱中して生きてきたのですが、就職活動にあたって反対にあい始めたとのことですが・・・、

 

まず、言いたいこと。

 

「好きなことをやるのがいいか悪いか」なんて、そんなのは変な議論です。

 

「内容」と「社会性」に拠ります。

私はサラリーマンをやり続けてきましたが、正直、めちゃめちゃ楽しかったです!!

 

 

だって、自分ひとりじゃ絶対できないことができるんですよ??例えば「オーストラリア行ってピアノ売って来い!」って言われて、みんなの期待を背負って、ピアノどうやったら売れるか考えて、コンサート行って、ピアニストと話して、ディーラーと話して・・・そんなの楽しいに決まってるじゃないですか。

シドニーにて、新商品のピアノの発表
シドニーにて、新商品のピアノの発表

オーストラリアから帰ってきたら、今度は「10年後の未来を考えて、計画を立てろ!」というミッションが。これもとにかく楽しい!

(ちなみに辞めたのは、もっと好きなことがやりたかったからです。)

 

で、だれも私がそうやって楽しそうに働くのを咎める人はいませんでした。

要は、極端な話、こういうことなんです。

↓ ↓ ↓

「私人殺しをするのが好きなんです」← ダメ。絶対。
「私、サラリーマン業が好きなんです」← 全然OK。
「私、サッカーするのが好きなんです」← プロならOK、素人なら趣味でないならアウト

 

つまり、「その行動に社会的な価値があるかどうか」が結局は重視されるようです。

 

生きる上での、社会における自分の価値の保持と向上


でもって、この「社会的価値」とやらを高めるのが、どうやらこの世界では重要らしい。

 

まぁこれもまた「社会」の単位によっても変わるんですけどね。
人殺しが大好きな人だって、テロリスト集団という「社会」からすれば、有効な価値があるかもしれません。

 

で、これが大きくくくった「日本」という価値市場では、それが「仕事&金」の基軸となっている気がします。

 

ということで、日本ではあなたの「好き」な事に社会的価値がなければだめ、あればOK。
日本では「金を得る」というのは絶対条件なので、それを満たす明確なルートが見えなければだめ、あればOK。

 

だけど、最悪金を得ていない場合は「社会貢献」をしていれば許される傾向にある。
そんな状況なのだと思います。

 

しかしっ!!「好きな事をやること」こそが価値なんだ


 

さて、そんな日本に生まれ育ち、コテコテの日本企業に勤め続けた私だからハッキリと言います。

 

「好きなことをやること」こそが価値であります。

 

たとえそれが単なる消費活動であっても、

たとえそれが将来キャリアに結び付きそうになくても、

周囲の人を不幸にしなければOK。そう思っています。

 

それはどうしてかというと、「あなたが好きなことをしている。しかも生活できている。しかも楽しそうだ!」という【希望】こそが、今の日本社会には必要だと思うからです。その存在こそが価値なのです。

Near Gelong, Victoria, Australia
Near Gelong, Victoria, Australia

 

パチンコ好きならパチンコしてればいいと思います。
あやとりが好きならあやとりをしていればいいです。
仕事が好きなら仕事をしていればいいです。

 

 

ただし、、、

 

 

一つだけ条件があります。

 

 

それは、周囲の人を不幸にしないこと
もしパチンコばかりして彼女に泣かれているなら、そこは折り合いをつける努力をしなくてはいけません。

もし仕事が好きすぎて子供を大切にできていなかったら、そこももちろん折り合いを付ける努力が必要です。

 

 

でも、好きな事「だけ」はだめなんじゃ?辛い思いもした方がいい気が。


 

えー。これに関してははっきり言えます、辛いことをすることの最大のメリットは、「似たような辛い経験をした人達の気持ちが分かる」ということだけです。

 

確かに、きっと人生で結構大切だったりします、こういう経験。

でもなくたって生きていけるので、わざわざ辛い経験をしに行く必要はない、

 

 

っていうか

 

 

人生長いんだから辛い瞬間は絶対に来ます、安心しましょう。笑

 

それに、もしあなたが何か目標を達成しようと心から思っていれば、その障害は必ず乗り越えることができるので、安心してください。

 

なので、好きな事「だけ」を【熱心に】やりましょう

 

そうすれば、自然と苦労しなくてはいけないことが現れます。

その時に、面倒くさいことは、手間を減らして効率よくやる方法を考えましょう

 

社会的説明は大切にしよう


さて。そんなわけで、私はみんながやりたいことを精一杯やるべきだと考えていますが、「周りを不幸にしない」という部分で、一つ頭にとどめておくと良いことがあります。

 

それは「社会的説明責任」を全うすることです。

 

いや、本来は必要ないと思いますよ?

 

でも、絶対やった方がいいです。理由は二つ。

 

1.説明責任を遂行すれば、あなたの社会的価値が圧倒的に増大する

これ、私の信念の「好きな事は頭を使って」の「頭を使って」の部分です。重要。

 

例えばあなたが無類のラーメン好きだとして、ラーメンをとにかく食い歩きながら生きていたとします。

豚骨を16時間煮て作った自作ラーメン
豚骨を16時間煮て作った自作ラーメン

 

良いと思います。

 

ですが、もしあなたがそこで「社会的説明責任」、すなわち世の中から「あなたはなんでそれをしているんですか。」と聞かれた時に、相手が納得する「理念と計画」を説明する必要があります。

 

例えばそこであなたが

「私は全国のラーメン店を渡り歩き、味・雰囲気・価格・形態などを分類し、データ化しています!将来は、これをアプリ化して販売することで収入を得る算段です!!無理なら、ラーメン屋の店長やります。」

と(実際にやる気があってもなくても)説明することが大切なのです。

 

あなたはラーメンのブロガーとして、まずは世の中に立ちましょう。
活動内容を日々世界に公表していきましょう。

 

そうすることで、あなたの社会的価値は飛躍的に高まります。

 

ラーメンではなくても、あなたの活動と思想をリアルな体験談として世の中に流して行くのです。
そうすれば、将来経済的に困る確率も低くなることでしょう。

 

2.周囲の人を不幸にする確率が減る

やりたいことを勝手にすれば、本来的にはいいと思いますが・・・、ただ、現代の日本社会は「仕事&金」を軸としていなければ、それを許す風潮が、残念ながら無いんですよね~。

 

で、もし仮にあなたがその社会的評価を気にしていないとしても、あなたに恋人や家族がいたとして、彼らがあなたの社会的評価が、一っっっっっ切気にならないという方であれば良いのですが、現実的にはそうもいきません。

 

恋人だけじゃなく、友人も含めると、気にする人は何人かいるかと思います。

 

で、彼らはあなたのような人と友人でいることを幸せと思うかどうか・・・というところまで考えると、もちろんあなたが社会的に認められている方が、あなたのせいで彼らを不幸にするリスクは軽減できる気がします。

 

と、いうわけで皆さま。

 

好きな事は、社会的説明責任を満たしながら、精一杯やりましょう!!

 

(ちなみに、好きなことを頭を使って【徹底的に】やり続けた人は確実に経済的には困らない将来が待っていると思います。できれば「ふつー、そこまでするか?w」というレベルまでふりきりましょう。)

「好きな事をやる!」に反対しているのは、どんな人たち?


 

というわけで、読者のみなさまはもう「好きなことやり続けるのもアリなのかもなー」と思っているかもしれませんが、中には反対している人たちの顔が脳裏に浮かぶ人もいらっしゃることでしょう。

 

そんな時は思い出してみてください。

 

【誰が】反対しているのかを。
【なぜ】反対しているのかを。

 

 

まず最初に、あなたは、その反対しているような人たちになりたいですか?
もしその答えがNOなら、もはやその人のアドバイスなんて聞いちゃだめです。将来その人みたいになっちゃうので。

 

YESなら、次の質問。

 

あなたは【なぜ】その人があなたに反対しているのかを見抜いていますか?

 

もちろん表面上は「あなたのため」に反対しているのですが、「その人がやってきたことの正当化」と「あなたのため」、両方の理由があると思います。

 

その割合はどのくらいだと思いますか?もし50%以上が、その人の自分自身の正当化であれば、一歩引いて「あ、この人は色々あってそういう考えになったんだな」くらいに、その人の助言を受け取るようにしましょう。

 

ちなみに


そうそう。今回相談してきた人は、

 

高校卒業後、自分の意志でオーストラリアに渡り、現地の四年制大学に入学。

(なので語学は当然のようにバリバリ、っていうか高校時代から既に現地の大学に受かる英語力を持っていた)

在学中はNGOのパレスチナ事業部、東京オフィスにて活動。
同時にNPOで 在日難民の生活保護。

さらに学生団体で、食を通じて難民問題を身近に感じてもらう事業に携わり、

200名規模のファンドレイズのイベントのリーダーで、

香港大学へ交換留学!(そして今22歳だったか23歳だったか)

 

・・・というガチですごい人だったので、もうこれはなーーーーーーんの問題もないと思います、はい。

 

多分彼女より視野の狭いサラリーマンあたりが「世の中甘くない」などと口走ったんでしょう、きっと。。。(分からないですけど)

 

「世の中甘くないよ」って言ったヤツが誰だかしらねーが、今回相談してきた彼女の方が、その人よりはよっぽど世の中知ってると思います。

 

恐らく彼女に足りていないものがあるとすれば、自分の活動内容を世の中に報告していくことでしょうか。彼女が報告し続けたら、彼女に賛同する人たちがもっと集まるので、こんな内容など相談しようと思う暇すらなくなることでしょう。

 

いやー、それにしてもこんなすごい経歴持った人でも悩むんですね~。笑

 

結論


・好きな事は思いっきりし続けよう!
・社会的説明はちゃんとすることで、自分の社会的価値を高めよう!
・アドバイスは「こういう雰囲気の人になりたいな」と思う人に求めよう!

今日は以上です!

 

 

好きな事だけをやるのは「逃げ」なのか” への1件のフィードバック

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